セラフィム(熾天使)は、カバラにおける天使の階級の中で最上位に位置し、神に最も近い存在です。彼らは「燃えるもの」「輝くもの」を意味し、純粋な光と愛、そして神聖な炎の象徴とされています。
セラフィム・ファミリーの構成
- リーダー(大天使):メタトロン
- 8人の守護天使:各天使の守護日
- ヴェフヤー(Vehuiah) 3/21~3/25
- イェリエル(Jeliel) 3/26~3/30
- シタエル(Sitael) 3/31~4/4
- エレミア(Elemiah) 4/5~4/9
- マハシア(Mahasiah) 4/10~4/14
- レラヘル(Lelahel) 4/15~4/20
- アカイア(Achaiah) 4/21~4/25
- カヘテル(Cahetel) 4/26~4/30
セラフィムの役割
- 神との直接交信:セラフィムは神と直接交わることが許された存在であり、神の意志や愛を下位の天使や人間に伝達します。
- 無条件の愛の象徴:人間の愛の生活を助け、希望と信仰を再燃させる役割を担っています。
- 魂の純化と導き:人間の魂を純化し、高邁な精神へと導く力を持ち、迷いが生じたときに正しい道を指し示します。
- 罪の浄化:人間の犯す罪を「燃やす」ことで浄化し、良心や正しい生き方を教えます。
- 創造の起点:セラフィムは「生命の樹」の第一セフィラ・ケテル(王冠)に対応し、宇宙の始まり、最初の光、活動の開始を象徴します。
セラフィムの姿と象徴
- 6枚の翼:2枚で顔を覆い、2枚で足を隠し、残り2枚で空を飛ぶとされます(イザヤ書6章の記述)。
- 炎の短剣や旗:手には「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」と刻まれた炎の短剣や旗を持つとされます。
- 火や蛇の象徴:古代では「火」や「蛇」「竜」とも関連づけられ、ネガティブなものを焼き尽くし、愛と光で世界を満たす存在とされます。
セラフィムにまつわるエピソード
- 聖書の記述:「イザヤ書」では、神の玉座の周囲で「聖なるかな」と歌い続ける存在として描写されます。
- 聖人との関わり:聖母マリアへの受胎告知、ジャンヌ・ダルクへの呼びかけ、聖フランチェスコの聖痕授与の場面など、神聖な啓示や奇跡の場面にしばしば登場します。
- 指揮官の諸説:メタトロンのほか、ウリエル、ケムエル、ナタニエル、堕天する前のルシファー(サタン)、ガブリエルなどが指揮官として挙げられる場合もあります。
セラフィムの守護天使それぞれの役割(概要)
- ヴェフヤー:新たな始まり、困難の突破
- イェリエル:愛と調和、信頼関係の構築
- シタエル:保護、逆境からの救済
- エレミア:変革、自己発見
- マハシア:癒し、学びと成長
- レラヘル:インスピレーション、芸術的才能
- アカイア:忍耐、理解力
- カヘテル:感謝、豊穣と祝福
まとめ
セラフィムはカバラの天使階級の中で最も神聖かつ高位の存在であり、神の愛と光を象徴し、魂の純化や人間への無条件の愛の伝達、そして宇宙創造の起点としての役割を担っています。リーダーのメタトロンと8人の守護天使が所属し、それぞれが人間の人生の重要な局面や魂の成長をサポートしています。